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手作り仮縁で失敗しないためには?釘ではなくビスを使おう!

この記事で分かること
  • 仮縁を木材で作る時の必敗法は釘を使うこと!


こんにちは、日本画家の深町聡美です。

今回は失敗談を共有したいと思います。


皆さんは「仮縁」を使った事はありますか?

仮縁は展覧会等で使う仮付けの額縁のことです。


これを木材で自作した結果……


壁にぶつかった振動で額がすっぽ抜けて崩落し、
四辺が全て取れるという驚異の崩壊をして周りに迷惑をおかけしました。



その反省を共有すべく、失敗談としてここに残します!

そもそも仮縁ってなに!?仮に使う額のことだよ!

仮縁ってなに?額縁とは違うの?

仮縁はアクリル板がない簡易的な額です。


仮縁は一時的に作品を保護するためのシンプルな額のこと!


額縁は表面にガラスやアクリル板が備えられていますが、通常仮縁には付いていません。


また、素材は木材や金属フレームなどが多く、手作りされる方も多いですね。


  • 額縁は長期的に作品を保護するもの
  • 仮縁は短期的(展示期間のみ)に作品を保護するもの

と考えると分かりやすいと思います。

筆者は木材で作ることが多いです。
好きな色のペンキで着色できますよ。

金属で出来ている仮縁も販売されているよ!



↓このようにシンプルなデザインで表面の保護はありません



仮縁を手作りして釘で止めた末路…

こんな細い釘では…

仮縁を木材で作り釘で打ち付けたら失敗しました。


さて、本題に戻って実際に自分で作って失敗した時の話をします。


筆者は50号以上の作品にに、よく仮縁を使用していました。

その際、木工用ボンドと釘で形成した仮縁を、
インパクトドライバーを使ってビスで固定しています。

左がビス、右が釘です。

見るからに左の方が固定されそうですね。

ですが「ねじ込む」必要があり人力では時間がかかるため、インパクトドライバーを使用して挿入します。

インパクトドライバーとは?
インパクトドライバーはDIYや家具の組み立てに使う電動工具です。
高い回転力と打撃力があり、穴あけやビスの打ち込みに便利です。
パワーが高い物ならコンクリートに穴を開けることも可能!



ですが今回は

  • S20号で小さい=油断した
  • インパクトドライバーが故障した

という理由で、

細い釘で固定していたのでした…

インパクトの故障は痛手でした。



その結果、美術館搬入時にエレベーターの壁に軽くぶつかり、その振動で仮縁の上辺がすっぽ抜け、落ちた衝撃で全辺の仮縁が崩壊しました。


反省点:釘ではなくビスで固定すると良い!

ビスで固定して貰った

手持ちの工具がない状態でしたが、美術品搬入業者の福岡芸生美術会さんに応急手当して頂き、無事に展示できました。

一つのミスが多大なご迷惑をおかけするんだね!


で、敗北原因をうかがってみたところ、
「釘を使っているから抜けやすい。」
とのことでした。


ではどうすれば抜けにくくなるのかというと、

「ビスを使うと抜けにくくなるのです!」


↑ビスは工具店で購入できます。
長さを確認して買って下さい。





ビスとねじの違いを知りたい方は
こちらのサイトが分かりやすくておススメです。

→ねじとビスの違いとは?種類と用途も解説!|オフィスSOYAMA




その1年後、4.5cmのビスを使って「すっぽぬけない仮縁」を作れました!

まとめー手作り仮縁で失敗しないためには?釘ではなくビスを使おう!

最後までお読み頂きありがとうございます。


仮縁を手作りする際の注意点は様々ありますが、ここでは特に絵に打ち付ける際の道具に着目してお話しました。


まとめ
  • 仮縁を絵に固定する時は、釘ではなくビスを使う!



これを念頭に置いて、ぜひ美しい仮縁を自作して下さいね!

あとは45度斜めカットさえ気を付ければキレイに作れるよ!

斜めカットに自信がない方は丸ノコを使うと良いですよ。



筆者のインパクトドライバーはこちら!

↑マキタの2万円のを使っていましたが、
木材に使うだけならオーバースペックでした。
こちらのインパクトはビットが複数付いてきます。
ただ、磁気ビット(ビットにビスを固定する機能)
でない点のみご注意下さい。




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