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銀色を絵の具の混色で作る方法は?オススメの銀色絵の具も紹介します!

この記事で分かること
  • 銀色を普通の絵具だけで塗り分けて表現するには反射と色がコツ
  • 銀色の絵の具は、黒と白の絵具とラメで作れる!



小学校の図工の時間を覚えていますか?


「金と銀の絵具は使わないこと!」


と注意されたことがあるかもしれません。



では銀の絵具なしで、どうやって銀色の物を
描けばいいのでしょうか?




今回はそんな疑問を、
ていねいに、図解付きで解説いたしました!。



この記事では

  • 銀色が色ではないと言われる理由
  • 銀色を12色セットの絵の具だけで塗る方法
  • 銀色の絵の具を自分で作る方法
  • オススメの銀色絵の具

を解説いたします!



金色の作り方はこちら!

銀色を普通の絵の具だけで作ることはできる?塗り方と自作の方法を解説

Photo by Scottsdale Mint on Unsplash

学校で買った絵具セットで銀色って作れるの?



結論から言うと12色セットなどの絵具で
「銀色」を作ることはできません。


「それだと金属が描けない?」


でも大丈夫です。



銀色を描くための方法は

  1. 色を塗り分けて銀色を表現する!
  2. 銀色(ラメ入り)の絵具で塗る!



の二種類あるんです!


銀色(ラメ入り)の絵具は文房具店や
100均で手軽に購入できますよ。



ここからは、
色を塗り分けて銀色を描く方法と、
ラメを使って銀色絵具を作る方法を

順番にご紹介いたします。


普通の絵の具とは、
学童用の12色セット等に入っている絵の具を指しています。
ラメ入り絵の具、偏光絵の具は含みません。

銀色が普通の絵具で
作れない理由はこちら!

金色のインゴット(金塊)の写真を背景に、「分かりやすく解説します!金色は色じゃないって本当?」という白文字の見出しが重ねられているYouTube風のサムネイル画像。



銀色の塗り方ー銀色を普通の絵の具だけで表現する方法

銀色の指輪を普通の絵具で描く4ステップとコツをまとめた図解。灰色で塗る順や映り込みの色などを解説。」

銀色を普通の絵の具だけで作る時は
以下の点に気を付けて黒、白、灰色などで描きましょう。

  1. 実物ではなく写真を見て描く
    (メリハリが付けやすくなる)
  2. 黒に少し青を混ぜて深みを出す
  3. 明るい部分と暗い部分のメリハリをつける
  4. 映り込みの色を薄く塗る




実際に水彩で銀の指輪を描いてみました。

©DARENIHO



手順
  1. 白い部分以外を灰色に塗る
  2. 一番暗い部分を塗る
  3. さらに細かい影や映り込みを塗る
  4. 移り込みの茶色を重ねる


実際の銀は白と黒だけでは描けません。

周りの景色の映り込みによって
赤みや青みがあります。





それを丁寧に描くことでよりリアルな
銀色の表現ができますよ。



また、ハイライトの部分もしっかり白く
すると良いですね。



上の画像では白ボールペンを使っていますが
上手く塗れていません。



アクリルガッシュやポスターカラーで
白をハッキリ入れるか、

紙の白を残す方が良かったです。

丁寧に書きこむことで金属らしい光沢が作れる
©DARENIHO





また、一番暗い部分を塗る時も
少し青や赤みを足しておくとリアルになります。





普通の絵具で銀色を描くときは
「銀色の金属の反射を絵具で表現」
することになるのです。



銀色の絵の具じゃダメなの?べた塗りが不自然になる理由

銀の指輪を描こうとしたアーティストが、銀色のチューブ絵具を使った結果、想像以上にラメが強くメタリックになってしまい困惑している様子のイラスト。画面左側にはラメでギラギラした銀の指輪の絵、右側には通常の水彩で明暗を丁寧に塗り分けて描かれた自然な銀の指輪の絵が並んでいる。横構図。

いちいち塗り分けてたら時間がかかるよ!
銀色の絵具で塗ったら楽じゃないの?

それだと不自然な銀色になってしまいます!


「銀色の絵具でパッと塗りたい!」

と思うかもしれませんね。


実は、銀色の絵具だけだと、
不自然で変な絵になってしまいます。


実際に、銀色の絵具だけで塗ったのがこちら。

©DARENIHO



確かに「銀色」にはなりますが、
銀色の部分だけ背景から浮いてしまいます。



光の反射具合も普通の絵具で描いた方が
リアルに見えますよね。



以上のことから銀色の物を描く時には、

「銀の絵の具を使わないで
普通の絵の具だけで光沢を表現する」


のが重要だと分かりましたね。



普通の絵具を使い、光沢を丁寧に描くことで
自然な銀色を表現できますよ。


まとめ
  • 銀色を絵具で塗る時は白黒灰色だけでなく、映り込みの色も入れよう!
  • 明暗差を強くすると金属のような光沢になる


パソコンやデジタルで銀色を作るには?

デジタルイラストで銀色を描くときはどうすればいいの?




デジタルイラストで
銀色を表現する際も、絵具の時と同じです。


  • 色みのある黒を使う
  • 明るい部分と暗い部分のメリハリをつける
  • 映り込みの色を意識して使う

この三つを意識してみましょう!



下の画像を見て下さい。

液晶画面上で金属がどのように描かれているか
確認できます。



この画像は写真を色分けしたものですが
銀色に見えますよね?



パソコンの画面は金属ではありません。


モニター画面の光だけで「銀色と感じさせる色」
を表示しているのです。


銀色の金属表現にはグラデーションが命!アプリ機能で簡単に再現

デジタルイラストをiPadで描いている女性の手元。iPadには女性が書いた女の人のイラストが写っている




金属を描くときのコツは
明暗のグラデーションを丁寧に描くことです。



そこで
お絵かきアプリのグラデーション機能
使ってみましょう!

画像引用:銀色-Wikipedia




デジタル環境では画像加工も簡単です。



ポスタリゼーション機能で色分けをして、
色を分析するのも良いでしょう。



アナログ絵の場合も色分けをした写真を
見ながら描くと簡単に描けます。




まとめ
  • デジタル絵でも、考え方は同じ!
  • グラデーションや色分け機能を駆使しよう!




銀色の絵の具を自作する方法|ラメや金属粉を混ぜれば作れる!

Stefan SchweihoferによるPixabayからの画像

銀色の塗り方は分かったよ!
次は銀色の絵具の作り方を知りたい!

白、黒の絵具とラメがあれば作れます!




実は、
灰色の絵の具に金属粉やラメを加えれば
銀色の絵の具は簡単に作れちゃいます!




作り方はとても簡単。


灰色系の絵具にラメを入れるだけ!




今回は明るいグレーの水彩絵具に
パールアフレアという偏光素材を入れて
試作しました。


©DARENIHO





化粧品や絵具として売っている
「雲母」(うんも)を使っても大丈夫です。


たっぷりのパールアフレアに
少量の灰色絵具を混ぜます。




©DARENIHO



元々白色のラメだったこともあり
かなり銀色っぽい感じになりました。



ですが白を混ぜているため、不透明です。


下の色が透けません。




また、絵具がラメを覆うので

販売されている銀色絵具よりも
キラキラ感は少ないですね。





実は、この銀色絵具は
ラメ等の金属光沢がある粉だったら
なんでも作れてしまいます!



ぜひ皆さんもいろいろなラメを試して

ベストオブ手作り銀色絵具を
作ってみて下さいね!



まとめ
  • 銀色の絵具は灰色の絵具にラメや金属粉を加えて作ろう!




おすすめの銀色の絵の具は?|子供用、高級水彩、アクリルガッシュを紹介!

銀色の水彩絵の具の写真

せっかくなら銀色の絵具を買いに行こうかな


そんな方のために、オススメの銀色絵の具を
ご紹介いたします!




子供向けならサクラクレパスの水彩絵の具の銀色!



こちらは小学校で使う水彩絵の具の銀色!

安価で文房具店でも販売されていますので
お手に取りやすい絵具ですね。



もしお子様の絵具を100均で購入する際は
「アクリル」と書かれていない商品を選んでください。


アクリル絵具は服に付いたら落としにくいです!


そして100均と言えば、
ネイル用の水彩パレットにも
銀色(白ラメ)があります。


こちらも水彩代わりとして使用できておススメです。



こだわりの上級絵の具!ファインテックのシルバーがギラギラです!




こちらはホルベインから販売されている
高級水彩シリーズです。


黒い紙の上でも鮮やかに発色する
パールカラーが大人気ですよ。



金や銀にも、赤や青、緑と
色数が非常に多いのでラメ好きさんは
要チェック!

アクリルガッシュの銀色絵の具なら耐水性です!


アクリルガッシュは乾くと耐水性になる絵具です。


現代では油絵の代わりとして使われることもあるんですよ。


乾いた後には水でにじまず、
重ね塗りや細かい描写もやりやすいです。



ラメやメタリック感もはっきり出るので
銀色の強い表現にピッタリです。



筆者も水彩の仕上げや、背景として使っています!

まとめー銀色の絵の具の作り方

©DARENIHO



最後までお読み頂きありがとうございました。


この記事では

  • 普通の絵具で銀色を描く方法
  • 銀色の絵具を作る方法

の二つを解説してきました。

  • 普通の絵具で銀色を塗る時は、
    明暗のメリハリを付け、映り込みの色も塗る
  • 銀色の絵具は黒、白、ラメを混ぜて作れる



ぜひ今回のやり方でリアルな銀色を
塗ってみて下さいね!



そして自分だけの銀色絵具づくりも
楽しんでみて下さい!




参考サイト:「灰色をめぐる考察」武蔵 義弘


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