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日本画筆の構造とは?各部の名前と役割をやさしく解説!


日本画において、筆はただの道具ではありません!
一本の筆の中には、繊細な線を描くための仕組みが詰まっています。

ここでは、日本画筆の筆の各部の名称とその役割について解説します!




日本画で使われる筆の部位と名称

筆の各部位の名称を示す図解。筆先から命毛(ノゲ、穂先)、のど、腹、腰、すげ込みと呼ぶ。

筆の種類を知る前に、まずは構造を理解する必要があります。

名前を覚えておこう!



日本画筆は、根元から

  • すげ込み
  • のど
  • 命毛(穂先/ノゲ)

で構成されています。

「コシが強い」っていうのが筆の腰のことなんだね!

筆の「すげ込み」とは?日本画筆の構造を支える接合部

筆軸と穂の根元を固定する部分です。


「穂を軸にすげ込む」ことからこの名が付きました!

毛をしっかりと固定し、穂が抜けないように整える重要な接合部です。


筆の「腰(こし)」の役割とは?線に強弱を生む構造ポイント

穂の根元に近く、筆の「力の入り口」です。


コシのある筆はこの部分がしっかりしており、
線に張りや弾力を生みます。


筆の圧力に応じて反応し、
筆圧に強弱をつける際の要となるんです!

筆の「腹(はら)」で決まる!絵具の含みと安定した線


穂の中腹で、絵具や水分を多く含む部分です!


含みの良し悪しはこの「腹」によって決まります。


長い腹を持つ筆は、
長く一定の線を引き続けることができます。

のどとは?日本画筆の構造で自然な線を生む絞りの部分


穂先に向かって細くなる部分。


「のど」の部分がスムーズに絞られているほど、
線に自然なグラデーションや強弱が生まれます!

命毛(いのちげ)|筆の穂先で線のキレを決める繊細構造

命毛とは、最先端の毛。
まさに筆の命ともいえる繊細な部分です。


命毛が効いている筆は、
最後の「抜き」の瞬間まで美しく線が決まります!

これが絵の締まりになるのです。


そして、穂先のまとまりと鋭さを左右する重要部位でもあります。


まとめー日本画筆の構造とは?各部の名前と役割をやさしく解説!


最後までお読み頂きありがとうございます!


日本画筆は、

  • すげ込み
  • のど
  • 命毛

といった複数の部位で成り立っていましたね!


それぞれの構造は

筆圧の変化
✅線の強弱
✅絵具の含み
✅線のキレ

などに影響を与えています。


これをコントロールするのが、職人技!


筆は単なる“毛の束”ではなく、
職人技が込められた精密な道具なのです!

筆の構造を理解することで、
筆のことがもっと好きになって頂ければ嬉しいです!



ぜひ、自分の筆をじっくり観察しながら、
今回ご紹介した部位を意識してみてくださいね。






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