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【初心者向け】岩絵具の使い方と溶き方|膠の混ぜ方と使う手順を解説

岩絵具の使い方と溶かし方の手順と書かれたキャプション画像


岩絵具は、日本画に欠かせない伝統的な粉末絵具です。


でも、

絵具だし、水で溶かせば使えるんでしょ?


と思ったことはありませんか?


実は、
膠(にかわ)などの糊成分を混ぜて
「溶く」必要があるのです。



この記事では、初心者にもわかりやすく、
岩絵具の正しい溶き方と使い方の手順を紹介します!



岩絵具とは?日本画で使われる粉状の伝統絵具

↑岩絵具はこんな風に販売されています!



岩絵具(いわえのぐ)は、
天然石や鉱物を細かく砕いて作られた、
日本画で使われる粉末状の顔料です。


粒子が大きく、光を反射してキラキラと美しい質感が出るのが特徴!


水には溶けず、そのままでは使えないため、
膠(にかわ)などの糊成分を混ぜて溶く必要があります。


高級な絵具として、公募展などでもよく使われます。

このように、粉末状になっています

水彩絵具とは全然違うね!



必要なもの



粉になっている日本画絵具は、
水に溶かすだけでは使えません。


糊成分となる、
膠やアクアグルー等を混ぜて使います。



初心者さんへのおすすめは「液体の膠」です!

最初から溶けている膠で、手間がいりません!



➡【日本画】膠(にかわ)とは?作り方と使い方&種類を徹底解説【画材】



さらに絵具を溶くための「溶き皿」
薄めるためのも用意しましょう。

水彩絵具は水だけでいいけど、日本画絵具は糊成分と混ぜないといけないんだ!

日本画の岩絵具を溶かす方法は?使い方を図解付きで紹介!

手順は簡単!3ステップです!

岩絵具の溶かし方
  1. 溶き皿に絵具を出す
  2. 膠などを加え混ぜる
  3. 水を入れて混ぜる
  4. 筆に取って使う



①日本画の岩絵具を溶き皿(絵皿)に出す



まずは日本画絵具を絵皿に出しましょう。

コンビニアイスに付いてくる
プラスチックスプーンを使うと、こぼしません。



②岩絵具に日本画の糊成分(膠など)を加える



絵皿に出した日本画絵具に糊成分を加えて、中指で混ぜます。


岩絵具の場合は、
膠の量は多めでOK!




絵具全体に膠がしっかりと染みる量を入れて、
中指を使って混ぜます。

※水を入れた後の写真



岩絵具全体に膠が行き渡らせす。


岩絵具の粒全体に糊成分が染み渡るまで行いましょう。


「糊をつけている」という意識でやってみてください。


③溶いた岩絵具に水を加えて日本画で塗りやすくする

※水を入れた後の写真


糊成分を混ぜた絵具に適量の水を加えましょう。

自分が使いやすい量で構いません。


水を入れたら、もう一度指で混ぜます。


膠の接着力でダマになっている岩絵具を
使いやすくするためなので、


少し混ぜるだけでOKです!


水で溶かすのではなく、伸ばしやすくするイメージです。



④岩絵具を筆に付けて着色する


岩絵具の絵具の粒を、筆に付けて着色します。

色水を使うのではなく、
沈殿した岩絵具を掬い、
しっかりと筆に付けるのがコツです!


このように、岩絵具は絵皿に出し、
糊成分と混ぜることで初めて使えます。




水彩絵具のように、
水と混ぜるだけで
使えるわけではないので注意しましょう。



糊成分について

日本画で使う糊成分には、膠、アクアグルー、アートグルーなどがあります。

日本画で最もメジャーな糊成分である膠は、固形の物が多く、細かく砕いた上で湯煎にかけて溶かす必要があります。

しかし最近では、液体膠やアートグルーのような、すぐに使える糊成分もあります。

初めての方は液体膠が一番おすすめですよ!

まとめー【初心者向け】岩絵具の使い方と溶き方|膠の混ぜ方と着色手順を解説



最後までお読み頂きありがとうございます!

以上が岩絵具の使い方でした!

岩絵具の使い方
  1. 溶き皿に岩絵具を乗せる
  2. 岩絵具に膠を入れて、指で混ぜる
  3. 水を加えて、指で混ぜる
  4. 筆にしっかり岩絵具を付けて塗る


この手順で岩絵具を使うことが出来ますよ!


溶き皿は100均の白い小皿でも代用可能です。



ぜひみなさんも
岩絵具で日本画を始めてみて下さいね!





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