
カッター、テープ、ボンド、紐、ボタン、目打ち…
これぐらいの道具で簡単に作れるよ!
こんにちは、日本画家の深町聡美です。
突然ですが、こんな経験はしたことありませんか?

通販で2万円の絵を買ったら、プチプチ封筒で送られてきたよ!
高かったのに気分が萎えちゃったよ~
2万円の商品が、プチプチ付き封筒一枚で送られてきた……
これは極端な例ですが、
知らない内にこんな事をしているかも……!?
今回はそんな梱包に関する記事です。
自分の大切な作品を
お客様に最高に喜んで貰えるように、
すてきな梱包に挑戦してみませんか?
梱包をもっと知りたいならこちらもおすすめ!
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Contents
絵を売りたい時、差し箱を作るメリット!


みんなが喜ぶ綺麗な箱を作ろう!
「作品が出来上がったよ!
だれかにプレゼントしたいな、
作品展に出したいな……」
こんな時、あなたはどんな梱包をして渡しますか?
適当に、ビニール袋や梱包材に包んで渡していませんか?
「いやいや出してもメル○リだし…」
「知り合いにあげるだけだし…」
実はその気持ちが、冒頭の一文になっているかも!?
絵画の購入は、小さな作品でも
数千円から数万円する大きな買い物です。
だからこそ
感謝とおもてなしの気持ちを込めた梱包をやりましょう!
丁寧な梱包を心がけると
お客様が喜ぶ
↓
信頼を得られる
↓
リピーター(ファン)になって貰える
と、良い流れが生まれます!
逆に、
・絵を巻いて送る
・ビニール袋一枚で送る
・梱包材だけで送る
これだと、受け取ったお客様はがっかりしてしまいますよね。
そこでオススメなのが「差し箱」です!
絵を売りたい画家に必須!差し箱の大切な役割と箱の種類

差し箱とは?ー絵を売る時の箱の種類①

絵を売る時はどんな箱を使えばいいの?
一般的にギャラリー販売で使われているのが
「差し箱」と呼ばれる形の箱です。
上にある写真のような
箱(差し箱)に黄袋(後述)と作品
を入れてお渡しします。
遠方での展示等、イベント運営会社に販売を委託する時も同じです。
これを、さらにプチプチやダンボールで梱包して送ります。
「差し箱」はお菓子の箱のような仕組みです。
箱の一辺が開く構造になっており
開閉の際に場所を取らないのが特徴です!
かぶせ箱とは?ー絵を売る時の箱の種類②

それに対して靴の箱のように、上箱を下箱に
重ねる構造になっているのが「かぶせ箱」です。
上からフタをかぶせるから「かぶせ箱」ですね。
こちらは開閉の際に、上箱を置くスペースが必要です。
開閉時の特徴を比べると、
差し箱の方がスムーズに展示替えができますね!
販売において差し箱がメジャーな理由は、
コレクターさんが作品を部屋に飾りやすくする為なのです。
実際、大きい作品を出し入れするとき、
差し箱だと箱を縦置きしたまま、
すぐ出す事が出来ます!
季節ごとに部屋の展示を変える事も苦ではありません。

差し箱は一辺が開くから、場所を取らずに作品を出し入れできるんだ!
タトウ箱とは?ー絵を売る時の箱の種類③


さらに高級な箱が「タトウ箱」です。
さらに高級さを求める場合は、
「タトウ箱」を購入しましょう!
タトウは「畳う」と書きます。
こちらは差し箱と構造はほぼ同じですが
布が貼られていて、蓋の作りも異なっています。
以上のように、梱包の際の箱には
- 差し箱
- かぶせ箱
- タトウ箱
があります。
そして、販売展示や販売形式の公募展では
差し箱かタトウ箱が必要な事もあります!
要綱を読んで、必要か確認しておきましょう。

リッチな雰囲気が必要な展示では、差し箱、タトウ箱が指定されることが多いですよ。
黄袋とは?ー絵を守る黄色い袋
↑このようなイメージです

額はビニール袋に入れたままで良いの?

黄袋を用意すると、より丁寧ですよ!
箱をにそのまま額を入れると、
額に擦り傷がついてしまいます。
額を保護する袋が必要になるという事ですね!
額を購入すると、ビニール袋に入れて
かぶせ箱にはいった状態で手渡されますので、
「自分の作品もビニール袋に入れていいかな?」
となるかもしれません。
そこで使って欲しいのが黄袋です。
黄袋とは読んで字のごとく、黄色い布袋。
額縁保護のために使います。

作品保護のためウコンで染めていましたが、
今は化学染料で黄色く染められているそうです。
色に意味がなくなった現代では
🌸自分で布を作ったり、
🌸市販の布を使ったりして
楽しく自作されている方もいるみたいですよ。
黄袋を作ってリッチにプレゼント!
価格を抑えて売りたい画家に箱の自作をオススメする理由!


え~っ!黄袋ってオーダーメイドなの!?
思ったより高いよ~!

黄袋は自作しても大丈夫ですよ。
通常、箱も黄袋も、購入する場合はオーダーメイドです。
額の縦横厚さを測って、それに沿って作ってもらいます。
だからいくら画材屋さんでも
「SMサイズの箱を下さい!」
「黄袋がすぐに必要です!」
と言ってもすぐに購入するのは難しいのです。
また、額のサイズに合わせて一つ一つ手作り!
するとどうしても、少々割高にもなります。

職人さんありがとう!
筆者が実際に購入したお店では、黄袋のお値段は
SMで1400円~でした。
差し箱の場合は2000円前後~が多いようです。

作り方の記事も書いているので、良ければ参考にして下さい!
誰でもできる!差し箱の具体的な作り方!


それでは「かぶせ箱」を「差し箱」に改造してみましょう!
ここまできたら、差し箱を用意してみたく
なってきた所かもしれません。
さっそく差し箱を作ってみましょう!

額が入ってた箱を改造するから、簡単に作れるよ!
①差し箱の材料「かぶせ額」を購入しよう!

額を購入したら必ず付いているのがこの箱!
この箱は「かぶせ箱」というタイプでしたね。
これをベースにして差し箱に改造します。

額を買った時の箱を使うと簡単だよ。
②短辺を切り取ろう!

下箱の短辺をすべて切り取ります。
切り取ったパーツはとっておきましょう。
③上箱に切り込みを入れよう!

上箱の短辺のサイドに切り込みを入れます。
開くようにします。
④上箱と下箱を接着して、差し箱の形に近づける!

上箱と下箱を重ね、ボンドかグルーガンで貼り付けます。
⑤差し箱のフラップを付けよう!

②で切り取ったパーツを上箱の先にある
開き口に水張りテープで貼り付けます。
これをフラップにします。
両面から貼り付けるようにしましょう。
⑥差し箱の継ぎ目をきれいにしよう!
断面、継ぎ目に水張りテープを貼る
カッターで切ったままの断面と、
ダンボールの継ぎ目に水張りテープを貼り、
見た目を整えます。
⑦差し箱を閉じる、ボタン穴を開けよう!

図の場所に水張りテープを小さく切り、
貼り付けます。
その上から目打ち等で小さい穴を開けます。
ボタンによって穴の数は変わります。
普通のボタンの場合、4か所
足のあるボタンの場合は、2か所
に開けましょう。
⑨差し箱にボタンと紐を取り付けよう!

ボタンを糸で縫い付け、最後に長く糸をとり、
フタの上下で結べるようにします。
完成
以上が基本の作り方です。

簡単な工作で作れるんだね!
さらにキレイに差し箱を作ろう!最後に一工夫!

最後に、箱の状態によって以下のように工夫をするとキレイになりますよ!

でも買ってきた箱はボタンじゃなくて、金具みたいになっているよ!

それは「文化鋲」というパーツです!
ところで、注文して購入した差し箱は、
留め具に文化鋲が使われています。
↓このような品物です。
ただこちらは入手が難しい事もしばしば。
業務用で100個で2000円~1万円など、
絵を始めたばかりでは難易度が高いです。
【2025/04/16追記】
現在は、フリマアプリで安価にばら売り品が購入できます!
シールタイプの商品もありますが、
段ボールでは外れやすいとのことです。
- 文化鋲を使ってみる!
- ボタンを使って自作してみる!
この二つから選ぶのが良いですね!
まとめー初心者必見!簡単な差し箱の作り方

最後までお読み頂きありがとうございます!
以上が差し箱の作り方でした!
差し箱は扱いやすく高級感があるので、絵画販売にぴったりです。
ですが、一から作ったり、オーダーメイドを注文するのは大変ですね。
そこで、ぜひ今回のやり方で
かぶせ箱⇒差し箱へ改造してみませんか?
ちょっとした工作道具で意外と手軽にできます!
試して下さいね!

もっと大きい絵の梱包はどうすればいいの!?
「差箱じゃ小さすぎる!」
「F50号を運びたい!」
というときは、
こちらの梱包方法も試してみて下さい!
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➡【メルカリ】絵画やイラストを梱包して郵送するやり方!【絵の売り方】
もっと簡単に箱を作りたいならこちら!
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今回は額縁に付いてくる「かぶせ箱」を、「差し箱」に改造する方法を解説します!