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水彩絵具にグリセリンや蜂蜜!?保湿剤の役割と性質をやさしく解説



「水彩絵具に保湿剤?そんなものが入ってるの?」

そう思った方も多いかもしれませんね。




実は水彩絵具には、
グリセリンや蜂蜜といった
保湿成分が使われているんです。



その理由はもちろん、
私たちが絵具を使いやすくするため!



「絵具がカチカチに固まってしまって使いにくい…」
という問題を防ぐために、

✅水分を保ったり
✅滑らかに伸びをよくしたり

そんな工夫がされているんです。



この記事では、

  • なぜ保湿剤が必要なのか
  • 代表的な保湿剤である「グリセリン」と「蜂蜜」の違い
  • 他の保湿剤との比較や注意点

などを、初心者の方にもわかりやすく解説していきます!



この知識が役立つ
オリジナル絵具の作り方





水彩絵具に保湿剤って本当!?グリセリンや蜂蜜が使われる理由とは

それにしても、絵具に保湿剤ってどういうこと?


絵具の使いやすさのために保湿剤を使っていると
書きましたが、

保湿剤がないとどのようなデメリットが
あるのでしょうか?



そのデメリットは、

  • 絵具がカチカチで筆に溶けない
  • 筆が摩耗する
  • 色むらができやすい
  • ひび割れや剥離が起きる




つまり、
水彩絵具がカチカチに固まり過ぎて
絵具をまともに塗れないということです。



絵具の中には
😢「筆で擦っても色が付かない…」
😢「何度付けても薄い色にしかならない」
😢「絵の具がひび割れてパレットやパンから取れた…」

というものもありますよね。




これを防ぐために
固まりにくくしたり
滑らかで使いやすくするのが保湿剤
す。


また、
保湿剤は絵具を伸ばしやすくする効果もあります。



サッと溶けて塗りやすいのは保湿剤のお陰なんだね!

硬くて筆に薄くつくタイプは、保湿剤少なめなんですね。



まとめ
  • 絵具がカチカチになるのを防ぐのが保湿剤!




それでは、具体的にはどんな保湿剤が使われてるのでしょうか!?


ハンドメイド水彩絵具作りに役立つ内容です。


早速チェックしましょう。



水彩絵具の中の保湿剤、グリセリンの役割と性質とは?

グリセリンの茶色い瓶と化粧クリーム、カラフルな絵の具パレットと筆が並ぶ横構図の写真。保湿成分として化粧品と画材の両方に使われるグリセリンの多用途性を表現
DARENIHO

保湿剤の中でも良く使われるのがグリセリンです


グリセリンは水彩絵具作りで最も一般的な保湿剤です!




グリセリンは水分の蒸発を防ぐだけでなく
水分を浸透させる効果があります。


つまり
絵具を乾燥させない効果は群を抜いているんです。




さらに

  • 無色無臭
    ⇒発色を妨げない!
  • 延びが良い
    ⇒滑らかに塗りやすい!
  • 安価で安全
    ⇒植物油が原料だから安全で安い!


とメリットがたくさんなんです!




高い保湿力で化粧品に用いられるほか
甘味料としても使われる安全性が高い成分。


水彩絵具作りで保湿剤が必要な時は、
グリセリンが一番オススメです!

グリセリン、顔料、アラビアゴムメディウムでオリジナル絵具を作ってみて!





ですが、ある効果を狙うなら、
次に紹介する蜂蜜がベスト!


その効果とは…?


蜂蜜も使われている!?実は隠された防腐機能があるんです!



その効果とは防腐剤!

蜂蜜は防腐剤の役割を果たすのです!




ハンドメイド絵具作家さんの中にも
蜂蜜を使っている方は多いのですが…



特筆すべきは
メーカー製造の顔彩にも
蜂蜜が含まれているということ!





蜂蜜は空気中の水分を吸収する性質が
ありますが、
それだけでなくカビや腐敗を防いでくれるのです。




もし、防腐効果と保湿効果が両方欲しいなら
自作の絵具には蜂蜜を加えるのがベストですよ!





実際、PIGMENT TOKYOさんも
手づくり水彩絵具に蜂蜜を加える事を推奨しています。

【使い方】
パレット上でピグメントと混ぜ合わせます。
水彩絵具を作る際には、ガムアラビック1:ピグメント1程度を目安に混ぜてください。
長期保存する場合には、保湿・防腐剤としてはちみつを添加(ガムアラビックの半分以下)し、ケース等に入れ乾燥させると良いです

ガムアラビック 水彩メディウム|PIGMET TOKYO




蜂蜜の防腐防菌作用はこれでわかる!


防腐と保湿、どちらも狙うなら蜂蜜が良いんだね!



ここで紹介している保湿剤のことや、
絵具選びについてのご質問は、LINEでいつでもどうぞ!
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水あめも昔の保湿剤だった!でも今ではカビやすいから水彩にはNG!

絵具がカビたら悲しいね…

水あめも保湿剤だったの!?じゃあ蜂蜜みたい防腐できるの?


昔はグリセリンの代わりに、
水あめも絵具の保湿剤として使われていました!




そういうと
「蜂蜜と同じような感じかな?」
と思うかもしれませんが、


水あめは腐りやすい・虫がわく
というデメリットがあります。



そのため、現代ではあまり使わなくなりました。




また、保湿効果があっても

乾燥しきってしまうと、
余計がちがちに硬くなります。


その結果、筆に絵具が付きにくいという本末転倒が起きてしまいます。




さらに、糖分は変質しやすく
色味や質感が変化しやすいというデメリットがあるんです!




まとめると、

🔵ハンドメイド絵具の使用には難度が高い
⇒グリセリンや蜂蜜を使うべき!

ということです。



ワセリンは要注意?水彩絵具の保湿剤ごとの違いと特徴

なんですかねこれは…

保湿といったら…ワセリンは絵具の保湿に使えないの?


ワセリンは水彩絵具の保湿には不向きです。




筆者の知人で絵具のワークショップを
開いている方は、


ワセリンを保湿剤として使っていました。




しかしワセリンは鉱物油であり、水を弾きます。


↓こちらの動画が分かりやすいです↓



水彩絵具は
「水に溶けやすい」ことが必須条件。





そのため、

  • 水を弾き、塗りづらい
  • ムラや滲みができやすくなる
  • 油膜により、滲み、重ね塗りなどの技術コントロールがしづらい
  • 絵具の保存時に分離しやすい


というデメリットが発生します。



したがって、ワークショップなどの短期使用ではなく


「作品用の絵具」として自作絵具を作る際には、
グリセリンか蜂蜜を使って下さい。


グリセリンは吸水力のある「水溶性」ですが、ワセリンは水をはじく「油性」というグリセリンとは真逆の性質を持っています!

グリセリンのデメリットを徹底調査!肌トラブルへの影響とは?!




まとめ|水彩絵具を快適に使うために「保湿剤」は欠かせない!



最後までお読み頂きありがとうございます!



水彩絵具には
グリセリン
蜂蜜
などの保湿剤が使われています。



これは絵具がカチカチに固まったり、
筆で溶かしにくくなるのを防ぐためでしたね。

  • グリセリンはもっとも一般的で、無色・無臭・安全で滑らかに伸びる万能タイプ
  • 蜂蜜は保湿だけでなく、防腐効果もあり、顔彩にも使われることがある
  • 水あめは昔は使われていたが、カビやすく現在では非推奨
  • ワセリンは油性のため水彩には不向き。絵具が弾かれたりムラが出るリスクがある



結論:手作り水彩絵具にはグリセリンや蜂蜜がベスト!



保湿剤を正しく使えば、
絵具の使い心地がぐっと良くなります。



これから絵具を自作したい方や、
絵具の性質を理解したい方は、


ぜひ参考にしてみてください!


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