- 抹茶色は黄緑や緑に、茶色や黄土色、黒を混ぜるとできる!
- 単色で使える抹茶色の絵具は「サップグリーン」や「黄草」
落ち着きのある「抹茶色」。
でも水彩絵の具で表現しようとすると、
😢「黄緑っぽすぎる」
😢「ただの茶色になってしまう」
など、意外と難しい色です。
この記事では、
- 初心者でも簡単に作れる混色レシピ
- 失敗しないためのコツ
- 便利な単色絵の具
まで、
水彩で抹茶色を作るための方法をまるごと解説します!
銀色の作り方はこちら!
黄土の色の作り方はこちら!

Contents
抹茶色とは?意味・見た目・色コードをまるごと解説!

読み方 | まっちゃいろ |
HTMLカラーコード | #C5C56A |
RGB | R=197, G=197, B=106 |
マンセル値 | 5Y 7/6 |
抹茶色は、その名の通り抹茶に似た落ち着いた緑系の色です!
明確な定義はないものの、
和の色彩として広く親しまれています。
抹茶色の特徴は?ー黄緑でもなく、茶色でもない渋い緑


抹茶色ってどんな特徴があるの?

くすんだ黄緑色ですが、明確に決まっている訳ではありません!
抹茶色は、その名の通り抹茶の色!
黄緑や茶色とも似ている、
独特の渋さと落ち着きを持つ色です!
派手さはありませんが、
静かで品がある、日本らしい中間色です。
ですが、この色、
実は「この色が必ず抹茶色!」
というように決まっているものではありません。
抹茶色の定義は人それぞれ?くすんだ黄緑〜黄土寄りがポイント


抹茶色って決まった色じゃないんだ?
実はこの「抹茶色」、
JIS(日本工業規格)や色彩検定などの
公式な色名一覧には含まれていません。
しかし、和色辞典やWebデザインの分野では、
慣用的に「#C5C56A
」 のような
くすんだ黄緑系として紹介されています。
この色は、色彩検定で扱われる
「鶯色」や「萌黄」にも近い色です。
この二色とは、
くすみ感と黄みを帯びた中明度の緑系
という共通した特徴を持っています!
水彩で抹茶色を表現する際は、
この「くすみ感」が重要なポイント!
グレーや茶系をほんのり加えることで、
鮮やかすぎず落ち着いた抹茶色に近づけることができるんです!
前述したように、「抹茶色」といっても明確な定義があるわけではありません。
実際には、「くすんだ黄緑〜黄土寄りの緑」あたりの色域が“それっぽい”とされており、
抹茶の種類や粉の濃さ、光の当たり方などによっても印象が変わります。
そのため、色選びにはある程度の幅をもたせて考えることが大切です。
水彩絵の具の黄緑色で抹茶色を作る基本の混色レシピはこれ!


まずは黄緑色をベースにした混色方法を紹介します!
- きみどり+茶色(多・少)
- きみどり+おうど色
- きみどり+水色+黒
- きみどり+黄色+黒、茶色
ここでは黄緑色をベースにした混色方法を、
5つ紹介します!
混ぜる色によって、出来上がりの抹茶色が変わります。
お好きな色を選んで、混色して下さいね!
黄緑、黄土色で作れる抹茶色はこんな感じ!

- きみどり+おうど色
黄緑色と黄土を混ぜると、
黄色っぽい抹茶色が作れます!
黄緑色がもともと黄色を含みますので、
黄色が強い抹茶色になるのです。
少し黄色っぽく、淡い色が特徴なので
爽やかな春の雰囲気にもピッタリです!
黄土色が多すぎると「ほとんど黄土色」になってしまします。
黄緑色と同量以下で混ぜると黄緑色っぽいままで、
抹茶色を作ることが出来ますよ。
最初は少量ずつ混色しましょう。
【青っぽい抹茶色に!】黄緑と水色、黒でも抹茶色は作れる!

- きみどり+水色+黒
意外ですが、水色と黒を混ぜても抹茶色は作れます。
こちらは、少し青みが強い抹茶色になります。
- 水色が青みをプラスし
- 黒が彩度を落として渋くする
という効果があるんです。
青みがり、さわやかな印象のこの抹茶色、
初夏の葉の色などにも活用できますよ!
黄緑と茶色で茶色を多めに入れるとこんな抹茶色ができる!

- きみどり+茶色(多)
黄緑に茶色を多めに入れると…
茶色が強い抹茶色になりました。
写真ではほぼ茶色ですが、
実際は茶色の中にほんのりと緑が混ざった色です。
植物の葉の茶色い部分や、枝などに使え、
汎用性は高い色です。
チューブから出した茶色じゃなく、
落ち着いた茶色系を使いたい時にもオススメです!
【オススメ!】黄緑に茶色を少し入れた抹茶色は?

- きみどり+茶色(少)
一方で、
黄緑に少しだけ茶色を入れると、
まさに「抹茶色」っぽい色が出来上がります!
実際はもう少し青みが強いですが、
まさに抹茶風味のパッケージに最適な色です!
この混色は、最も手軽で初心者向けの方法です。
黄緑と茶色はどちらも基本の12色セットに入っていることが多く、
「とりあえずやってみる」にはぴったりの組み合わせです。
まずはこの組み合わせから試してみて下さい!
茶色をほんの少しずつ足すことが重要なポイント。
茶色を入れすぎたら、黄緑を筆先に「チョン」くらい付けて、比率を調整しましょう。
【こだわり派に!】黄緑に黄色を混ぜて、さらに黒や茶色で調整する抹茶色

- きみどり+黄色+黒、茶色
黄緑に黄色を加えると、より鮮やかで明るい緑になります。
ここに少量の黒や茶色を加えることで、
渋さが増し、「深みのある抹茶色」が作れます!
- 黒は筆先に少し付けるだけ
- 茶色も少しずつ混色
これで、より黄色っぽく
実際の抹茶に近い色が作れます!
黒を加えると彩度が落ちて落ち着いたトーンに、
茶色を加えるとほんのり茶の深みが出て、
抹茶ラテのような柔らかい印象にも調整できます。
色の変化を自分でコントロールしたい方や、
市販の抹茶色では満足できない“こだわり派”におすすめの方法です。
水彩絵の具の緑色をベースに抹茶色を作るとさらに渋い色に!


より深みが欲しいなら、緑をベースにするのもアリ!
- みどり+茶色
- みどり+おうど色
- みどり+黄色+焦げ茶
黄緑ではなく、
緑色(ビリジャンなど)をベースにすると
より渋く、落ち着いた抹茶色を作れます!
ここからは、緑をベースにした
抹茶色の作り方を三つご紹介します!
緑色と茶色の渋い抹茶色

- みどり+茶色
緑色に茶色を少し加えると、
深みが増して落ち着いた渋い抹茶色になります!
ぱっと見は暗めの色に見えますが、
赤みを含んだ茶色のおかげで、
重たすぎず温かみのある印象に仕上がりますよ。
- 茶色は緑と同量混ぜるのがオススメ!
「色が濃すぎるな」
という時は、水を多めに筆に含ませて
塗ると、濃度調節が可能ですよ!
緑のままだと鮮やかすぎると感じる方や、深みのある渋めのトーンを狙いたい方におすすめの混色方法です。
緑色と黄土色で落ち着きつつも、さわやかな抹茶色に

- みどり+おうど色
緑色に黄土色を加えると、
黄みがほんのり感じられる、明るさのある抹茶色
になります。
黄土色は黄色ほど鮮やかすぎず、
落ち着いた柔らかさを持っています。
そのため、黄緑色にはならず、
少しやさしい抹茶色に仕上げることができます。
この混色は、
- 「くすみすぎない」抹茶色
- 「暗くなりすぎない」抹茶色
を目指したい方におすすめです!
ちょっと応用!緑、黄色、こげ茶で作る抹茶色がいい!

- みどり+黄色+焦げ茶
緑色に黄色と焦げ茶を少し加えると、
抹茶色のイメージに近い、
複雑な色味の抹茶色が出来上がります!
緑の持つ青みに、黄色を足して黄色っぽくし、
そこに焦げ茶を加えて自然な雰囲気の抹茶色になりました。
黄色を加えることで明るさと軽さが出て、
焦げ茶によって深みと落ち着きがプラスされるのです。
混色をする時は
- 黄色は多めで、黄緑を作る!
- 焦げ茶は少量ずつ足して、くすみ感を調整!
この2点に気を付けて下さいね。
やや黄緑寄りの「食べもの感」のある抹茶色に仕上げたい時におすすめです。
抹茶色を作る時に水彩絵具の混色に失敗する理由とその対処法


抹茶色を作りたいのに、変な色になっちゃうよ~!

絵具を混ぜる「比率」が違うと狙った抹茶色になりません!
「抹茶色を作ったつもりなのに、なんか違う…」
そんな時は、混ぜる絵具の量を気を付けてみましょう!
よくある失敗①:黄緑っぽくなりすぎた!


黄緑に黄色を混ぜて抹茶色にしようとしたら、黄色くなり過ぎたよ!
黄緑が強すぎると、ポップで明るすぎる色味になってしまいます。
これは、茶色や黄土色が足りないことが原因。
茶色や黄土などの渋い赤~黄色っぽい色を混ぜて
調整しましょう。
✅茶色をほんの少しずつ足す
✅黄みが強い場合は黒をほんのひと筆混ぜるのも◎
よくある失敗②:茶色っぽくなりすぎた!

逆に、茶色を入れすぎると、
くすみすぎてただの黄土色・土色っぽい印象に…。
その場合は緑や黄緑を少し足しましょう!
✅緑を少しだけ追加してバランスをとる
✅明るさが足りない場合は黄緑や黄色、白を少量加えるのも手
➡透明水彩の場合は水分量で明るさを調整しよう!
よくある失敗③:彩度が高すぎて“渋さ”がない

緑と黄色をそのまま混ぜると、
彩度が高くて子どもっぽい明るい色になりがちです。
抹茶色の渋い色を目指す時は、
こげ茶や黒を足して、再度を落としてみましょう!
✅茶色や黒を足して彩度を落とす
➡くすませたい時は「グレー」が効果的ですが、
透明水彩の場合は黒をほんの少量入れることで代用できます。
以上が、抹茶色の混色でよくある失敗でした。
色を足すときのコツはこれ!
- 一度に混ぜすぎないこと!
- 失敗したら、別の場所で再調整しながら少しずつ混ぜる
「この色、ちょっと違うかも?」と思ったときは、
いったんストップして、
パレットの端で少しずつ調整して下さいね!
抹茶色は、「緑・黄色・茶色」の3つのバランスがとても大事。
くすみと落ち着き感を出すには、ほんの少しずつ足していく姿勢が大切です!
【初心者歓迎!】単色で「抹茶色っぽく」見える便利な絵の具


もっと簡単に抹茶色を使う方法はないの?

抹茶色に近い絵具の「サップグリーン」「黄草」がオススメ!
「混色をせずに、もっと簡単に抹茶色を使いたい!」
という方へ!
抹茶色という名称ではありませんが、
近い色の水彩絵具が売られています!
- サップグリーン【オススメ】
- オリーブグリーン
- ホルベイン
ミモザ - ホルベイン
ウグイス - 顔彩
黄草【オススメ】
単色で抹茶色っぽい色のオススメは「サップグリーン」「オリーブグリーン」!
一番オススメはサップグリーン!
ホルベインやウィンザー&ニュートンなど、
各メーカーから販売されているので入手が簡単!
メーカーによりますが、300円前後から入手できます。
画材屋さんなら、ほぼ必ずおいているはずです。
もし売り場が分からなかったら
「透明水彩のサップグリーンはどれですか?」
と聞けばOKです!
黄土色に近い抹茶色が好きなら、
「オリーブグリーン」もおススメです!
単色で抹茶色っぽい色なら和風の顔彩「黄草」もベストマッチ!

次にオススメなのが、顔彩の「黄草」です。
顔彩は透明水彩と比べてモッタリした使い心地。
しかも少し不透明でもあります。
なので、作風や相性を選びますが、
日本画絵具なだけあって、抹茶色みたいな色はとても豊富!
こちらも200円前後から購入できるので、
迷った時は試して下さいね!
ちょっと高級?上級者向けの単色抹茶色「ウグイス」「ミモザ」

次にオススメなのが
ホルベインの「ウグイス」「ミモザ」です。
こちらは、「分離色」という、
色が複雑な色に分かれる絵具シリーズ!
なので、
「絶対この色が良い!」
「ムラなく塗りたい!」
という方には不向きかもしれません。
ですが、黄緑に茶色が混ざったような「ウグイス」や
黄緑と黄色、青みが複雑に分かれる「ミモザ」は
かなり抹茶色に近いですよね!
一本400円と、サップグリーン等に比べたら効果ですが
面白い効果がある絵具です。
もし見かけたらゲットしておくと便利です!
まとめー抹茶色は「くすみ」と「濃淡」がポイント!

最後までお読み頂きありがとうございます!
抹茶色は、
「鮮やかすぎず、くすみのある緑」
がポイントでしたね!
基本は黄緑・緑・茶色の3色を使い、
少しずつ混色して好みの抹茶色に近づけていきましょう。
少しだけ黒や茶色を加えるだけで、
ぐっと落ち着いた和の雰囲気に変化します!
また、サップグリーンやウグイスなどの
単色絵具も上手に使えば、
もっと気軽に抹茶色を楽しむことも可能ですよ。
ぜひ、自分の描きたい「抹茶色」を見つけて、
作品づくりに生かして下さいね!
銀色の作り方はこちら!
金色はこれで作れる!
黄土の色の作り方はこちら!



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