- 仮縁の手順は「計る、切る、塗る、付ける」だけ!
- 画像付きで手順を解説しています!
こんにちは、日本画家の深町聡美です。
今回はシンプルな基本の仮縁の作り方を解説します。
仮縁が必要な作品展も多い中、毎回購入するのはお財布に厳しいですよね。
ということで、ここで仮縁の作り方をマスターしましょう!
自分で仮縁を作れれば経済的ですし、アレンジも簡単です。
まずは基本。
シンプルな仮縁を作りましょう!
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仮縁の作り方ー3ステップで簡単作業!
- 絵に合わせて木材を切る
- ペンキで色を塗る
- ネジで絵に固定する
手順は意外と簡単なんだね!
ここからは使う道具や細かい手順を解説します!
この通りやれば必ず作れますよ!
基本の仮縁作りで必要な道具
必要な道具が多くて驚いたかもしれません。
でもこれは「やることの種類が多い」というだけ!
一つの作業は非常にシンプルだから誰でも作成可能です!
仮縁作りの道具①インパクトドライバー
筆者が使っているのはこれ👇
インパクトドライバーは電動ドライバーの仲間!
電動ドライバーよりも回転力が高いのが特徴で、
電気の力で簡単にネジを打ち込めます。
インパクトドライバーは様々な種類がありますが、
仮縁を作る上では一万円未満のもので十分です。
何を買えば良いかわからないときは、ホームセンターに行きましょう!
「木材にネジを打ち込みたい」と店員さんに伝えれば、適切なインパクトが分かります。
筆者は最初、プロ用の数万円のインパクトドライバーを使っていました。
しかし数年後、充電器が使えなくなり買い直しに行った結果、コンクリートにも穴を開けられる高馬力なインパクトだったことが判明!
その後店員さんに木材用としておすすめされたのは、数千円のインパクトでした…。
それでも十分額装はできています!
今思うと用途に合っていないオーバースペックなインパクトを買っていたんですね。
仮縁作りの道具②ビス(木ねじ)
↑こんな外見のビスがオススメ
- 額縁+絵の幅を考えて買う!
- 釘を買わない
釘は買わないで下さい。
必ずネビスを買いましょう。
仮縁に釘を使った末路を見た方はこちらを読んで下さい。
その際はネジの長さもチェックして下さい。
額+絵の幅を考慮して買わないと、額が外れたり、怪我をするおそれがあります!
仮縁作りの道具③木材
仮縁の材料である木材は、
絵の高さ+1〜2cm
の高さがあるものを選びましょう。
絵の高さと同じだと、絵の表面が保護されず傷つきます。
搬出入の際に係の人に迷惑をかけますので、これも気を付けましょう。
一方、絵よりも仮縁が高すぎると、作品撮影の際に、影が入り込みます。
作品保護と影のバランスが良いのが1〜2cmなんだね!
仮縁作りの道具③万力
↑筆者はこれが好き
額と絵を固定してずれないようにする道具です。
クランプとも言います。
これがあれば大きい絵でも一人で額装可能です!
F50号なら1から2個あれば十分です!
百均で小さい物が売っていますが、絵や額が大きいと幅が足りません。
多少お金がかかっても投資すべき道具です。
仮縁作りの道具④ペンキ
↑このシリーズが好きです。
仮縁に色を付けるためのペンキです。
最初はシンプルな黒またはグレーや、着色ニス(またはオイルステイン)を買うと良いでしょう。
ペンキは色数が多いため、好きな色の仮縁が作れるのがメリットです!
木目も目立たなくなります。
一方、木目を目立たせナチュラルな雰囲気にするなら、着色ニスがいいですね。
一度ホームセンターで見本をチェックし、好きな色を探しましょう!
ペンキの蓋が丸いタイプはハサミを差し込んでテコの原理で開封します。
仮縁の作り方、詳細を解説!
まずは設計図を見てみましょう!
F50号の場合はこの通り作ればいいよ!
※仮縁用木材の幅を30mmと仮定しています。
仮縁の作り方1️①絵の長辺、短辺の長さを計る
まずは絵の長辺、短辺の長さを測ります!
そして、短辺の長さに仮縁の木の幅×2を足し、仮縁の長さを計算します。
- 短辺+(木の幅×2)
=短辺の仮縁の長さ
(例)F50号の場合
・長辺:1167mm
・短辺:910mm+(30mm×2)=970mm
※仮縁の木の幅は長辺も短辺も同じです。
※今回は短辺に木幅を足していますが、どちらに足してもOKです。
仮縁の作り方②木材を切る
①で出た長さに、木材を切ります。
F50号の場合1167mmが2本、970mmが2本です。
ノコギリで切るのは大変なので、
カットサービスがあるホームセンターでカットしてもらいましょう。
最後に、正しい長さにカットできているか、絵に当てて確認します。
仮縁の作り方③ペンキを塗る
新聞紙などいらない紙を敷いた上に、発泡スチロールブロックを乗せます。
↑こんなの。100均にもあります。
それに木材を渡してペンキを塗るのです。
これならペンキが垂れても平気だね!
ペンキはそのまま使わず、プラスチックカップなどに移して使いましょう。
プラスチックカップがない場合は、コンビニ弁当の蓋やペットボトルをカットしたものがおすすめです!
全面を丁寧に塗り、よく乾いたら仮縁の完成です!
ペンキは一度に厚塗りをしないで下さい!
一度塗りをして乾かしたあと、二度塗り、三度塗りと重ねていくと綺麗に塗れます。
仮縁の作り方④万力で仮固定する
本固定の前に、
万力で絵を正しい位置に仮固定しましょう。
仮縁の幅を計ってその位置に印をつけます。
これだと木材の幅が3cmだから、端から3cmの所に印をつけるんだ!
その印に絵を合わせて、万力で固定します。
仮縁の作り方⑤ビスで固定する
いよいよ、仮縁をビスで固定します!
これが最後の手順です!
万力で固定したまま、インパクトドライバーで3〜4箇所程度ビス打ちします。
大きい作品や、仮縁が浮く箇所がある場合は、固定箇所を増やしましょう。
ドリルで下穴を開けてからビス留めをすると固定しやすくなります。
このとき使うドリルはビスよりも細いものを使ってください。
一辺が固定できたら万力を外し、④の手順で別の辺を固定します。
全辺に仮縁を固定できたら、仮縁の完成です!
仮縁を作るときに絶対守るべきこと3選!
仮縁を作るときは「サイズを確認しよう!」
仮縁が大きすぎると失格になることがあるよ!
作品展では仮縁のサイズに規定があることがあります。
(例)
- 作品サイズ縦◯cm横◯cm以内(額縁3cmまで)
→額縁の幅は3cmまで(左右合わせて6cmまで) - 作品サイズ縦◯cm横◯cm以内(額縁含む)
→額を含めて◯cmまで
このように、表記の仕方は様々です。
ですが、これを間違えると失格になります!
絶対に気をつけましょう!
筆者は
「入選作品だったのにサイズ違反で失格になった所」
に立ち会ったことがあります。
仮縁の幅には気を付けないとね!
仮縁を作るときは「絵の厚みを確認しよう!」
仮縁は絵を守るためのもの。
だから、絵より高さがないといけません。
絵+1〜2cmを目安に木材の高さを選びましょう。
ここで注意点が2つあります。
- 紙やベニヤの厚みで想像以上に絵が高くなっている
- 大きい絵の場合、パネルが沿って画面が仮縁より前に出る
このようなことも起こり得ます。
そのため、仮縁の厚さは余裕をもっておきましょう!
仮縁を作るときは「ビスの長さに注意!」
仮縁を絵に固定する際、ビスの長さに注意して下さい!
- ビスの長さがベスト
→正しく固定される - ビスが短い
→仮縁が取れる - ビスが長い
→貫通して怪我をする
仮縁の木幅<仮縁の木幅+絵の木幅
に収まるビスを購入して下さい。
まとめー仮縁の肝は長さを計ること!
最後までお読みいただきありがとうございます!
仮縁は以下の手順で、簡単に作れます!
- 絵に合わせて木材を切る
- ペンキで色を塗る
- ネジで絵に固定する
ぜひ今回の方法で仮縁を作り、作品展に出品してくださいね!
ただし、最初の「計る」が失敗すると、全て台無しになります!
そこだけ注意をして下さい!
ほかにも
- 斜めカットの仮縁
- 箱額タイプの仮縁
- 飾り付きの仮縁
など、工夫次第で作品を美しくできます!
次の更新をお待ち下さい!
今回使った道具はこちら!
木に打てればOK!
コンクリ用、
プロ用を使う必要ナシ!
でもビット付きを選ぼう!
好きな色を選ぼう!
↑より小さいサイズでOKです!
蓋の開閉にコツが要りますが
長持ちで混色も可能です。
ベストサイズを選んで!
上はあくまで参考です!
自分の作品、額に合うサイズを
選んで下さいね!
実物を見に行くのがオススメ!
ちゃんと挟めるサイズかな?
10cmくらいは挟めるサイズだと
大きいサイズに対応できて安心!
安くても、小さくて使えないと
買い直さなければならないかも…!
なにかと便利!
額の着色に便利な
軽いブロックです。
100均にもありますので、
そちらで買うのがおススメです!
失敗を見たい方はこちら!
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