こんにちは、日本画家の深町聡美です。
今回は日本画制作でも使われる顔彩、
その中でも呉竹の「顔彩耽美」をピックアップしてご紹介します!
ありがたいことに48色セットを使う機会を頂けたので、
開封から色見本まで顔彩耽美の魅力をお伝えしていきます!
「顔彩ってどんなもの?」
「どの顔彩を買えばいいの?」
という方はぜひ参考にお使いください。
顔彩の
関連記事はこちら!
Contents
呉竹 顔彩耽美【48色セット】いざ開封!
豪華48色セットのパッケージはこちら!
赤や緑、青、黄色のような基本的な色が揃っているのはもちろんですが、下のパッケージを開封してみると…
たくさんの青色に水色やミントグリーン、桃色、たまご色のような不透明カラーも入っています。
さらに金や銀色まで!
まさに顔彩セットの集大成のような豪華セットです!
透明感ある絵から不透明な絵まで、何でも描けそうだね!
中には色見本用の紙も入っていました。
こちらを参考に次章から色見本を紹介していきますね。
色見本用紙はケント紙に近い紙質でした。
呉竹 顔彩耽美の色見本【48色セット】を紹介!
まずは色見本全体から。
遠目で見ても透明水彩より粒子が荒いのが見えます。
特に紫や群青、岱赭でツブツブが明確です。
水彩と同じように使える顔彩ですが、厳密には異なる質感の絵具だと改めて感じられました。
だからこそ混ぜたり併用したりして違う効果を生み出せるんだね!
たとえばメインは透明水彩、背景は顔彩でマットに…という事も可能ですね。
ここからは一列ずつ詳細を確認しましょう。
臙脂・洋紅・紅梅・紅・赤朱・朱・橙・山吹|呉竹 顔彩耽美
臙脂や洋紅などの青味のある赤、
紅、赤朱、朱など黄味のある赤、
橙系黄色が並びます。
色見本上部は絵具多め、下部は水で薄めています。
個人的に、特に印象に残ったのは紅梅でした。
うすい赤系ですが、この絵具だけ溶けにくく、
透明感が出る色だと感じました。
同じ顔彩耽美でも色によって溶けやすさが違いました。
藤黄・黄・鶸色・鶯緑・萌黄・若草・黄草・青草|呉竹 顔彩耽美
青味のある黄色、藤黄から黄緑色系です。
藤黄、鶸色など12色セットではなかなか見られない色が並びます。
藤黄、黄、鶸色は一見違いが分かりづらいですが、
藤黄は赤みがあり、鶸色は緑の粒子感があります。
また、後述しますが黄色はテカテカ光る部分ができていました。
蓬・濃緑・群緑・緑青・白緑・勿忘草・白群・浅葱|呉竹 顔彩耽美
青緑から緑に近い青です。
蓬や群緑のような透明度が高い緑に加え、
白緑や勿忘草のような少し不透明な色も含まれています。
個人的には浅葱色を使ってみたいなと思いました。
水・瑠璃色・群青・美藍・藍・鉄紺・青紫・紫|呉竹 顔彩耽美
水色から濃い青、紫系です。
水色、瑠璃色、群青など近い色味の青が並び、青色が好きな方も大満足のセットです。
この画像では分かりにくいですが、水色は透明度が高く染料のような濃い着色感でした。
藍や鉄紺等はそのままでも黒の代用として使えそうですね。
黒の代わりに瞳孔や輪郭に使うと柔らかい雰囲気になるね。
牡丹・藤色・桜色・薄橙・鳥の子色・黄土・岱赭・小豆|呉竹 顔彩耽美
赤紫の牡丹を経て、白っぽい薄橙、鳥の子色等が並びます。
桜色などは、まさに赤と白を混ぜた「ピンクピンク!」な色です。
一方、藤色は蛍光っぽい感じもあり、既存の色を混色しただけでは再現できなさそうな不思議な色になりました。
鳥の子色や薄橙など、人物の肌の色に使いやすい色もありますね。
栗色・焦茶・黒・鉛色・白・白金色・青金・金|呉竹 顔彩耽美
最後に茶色系と黒、白、メタリックカラーです。
白金色が完全に白飛びしていますが、白銀に光ります。
隣の青金の白バージョンです…
色見本全体を見てみると改めて色数の多さを実感しますね。
18色や24色では入ってこなかった細かい色差の絵具が豊富です。
ここまで色数が増えると「絵皿で丁寧に混色して使わないと」という気持ちになってきます!
呉竹 顔彩耽美の注意点ー緑系は膠のテリが出る
あれ、なんかテカテカ光る所があるよ?
若草、黄草、青草にテカテカ光る斑点が出ているのが分かりますか?
他社の顔彩も同じですが、
顔彩は乾いた後にテカテカ光る部分が現れる場合があります。
蓬、濃緑、群緑もハッキリとテカテカが見え、緑系はテカテカが出やすいのが分かります。
このテカテカは濃く塗った部分や水彩境界部分に出やすいです。
ですが、完全にコントロールすることはできません。
透明水彩のように薄く塗ればテカテカを減らせますが、水彩境界はテカりやすいです。
ただテカテカはどの顔彩にも表れるので、受け入れてしまうのが一番の解決策です!
まとめー呉竹の顔彩耽美48色の開封と色見本を一挙紹介!【画材レビュー】
以上、呉竹の顔彩耽美48色セットの紹介でした!
顔彩耽美は硬めの質感で透明感ある発色が美しい顔彩でしたね。
顔彩というと聞いたことがない方もいたかもしれませんが、水彩のように使うことが出来る便利な画材です。
単色での販売もされていますので、
気になる色があったら、ぜひGETして下さいね!
顔彩の
関連記事はこちら!
今回紹介したのは
こちらの顔彩!
前の記事はこちら!
➡【顔彩】呉竹、吉祥、上羽絵惣の違いは?色見本を比較してみた!
次の記事はこちら!
さっそく開封してみます!